【レポート】緊急《2本立て》上映会&トークショー『SAVE HENOKO 劇場公開版』『宮古島からのSOS』(2018/11/11日@元町映画館)

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元町映画館イベントレポートから転載いたします。

2018.11.20
緊急《2本立て》上映会&トークショー『SAVE HENOKO 劇場公開版』『宮古島からのSOS』開催!

11/11(日)、「沖縄」を軸に作品を撮り続ける藤本幸久監督と影山あさ子監督。そんなお二人の『SAVE HENOKO』、今年2018年の9月に完成させたばかりの『宮古島からのSOS』の緊急上映会を開催しました。
上映会に合わせて開催したトークイベントには本作の共同監督を務めた影山あさ子さんに加えて奥間政則さん(沖縄県大宜味村在住・1級土木施工管理技士)、清水早子さん(宮古島ピースアクション実行委員会)にお越しいただきました。
まずは清水さんから宮古島を取り囲む、軍の設備、そして集落の近くに設置された火薬庫など危険物の存在をお聞きしました。私自身、新聞やニュースなどに目を通すようにしておりますが、知らないことばかりでした。一番驚いたのは射撃訓練場ができるということ。単独の射撃場としては日本初の設備だそうです。日本を“守る”という名目で日本版の海兵隊とよばれる「水陸機動団」が設置され、米軍と軍事演習も行われるということです。このような現状に対して清水さんは「日本は配備計画が立てれれば、あとは作るだけ。“守る、日本のため”と言っても住民の安全など気にしていない」とおっしゃいました。
奥間さんは「沖縄ドローンプロジェクト」という団体で活躍されています。無人航空機“ドローン”を使用して、沖縄島周辺の埋め立ての様子を調査しています。宮古島や辺野古は特殊な地層“琉球石灰岩”でできており、それが工事により掘削されているそうです。しかしこの活動も東京オリンピックの法整備により、排除されるかもしれないというのです。「基地周辺でドローンを飛ばすことを禁止する法整備が国会で進んでいる。オリンピックを口実に防衛省にとって見られてはまずいものを排除する動きがすすんでいる」とおっしゃいました。
奥間さんは最後に「これは沖縄だけの問題だけじゃない。今までは沖縄に押し付けていた。真剣にみんなで考えてもらいたい」とおっしゃいました。一方で清水さんは「沖縄の基地からいつ戦争が始まるか、わからない。ぜひ関心を持ってもらいたい」とおっしゃいました。
当館では9月に行われた沖縄県知事選挙で歴史的圧勝となった玉城デニー氏の選挙戦に密着した『デニーが勝った!』の上映会を開催します。それを踏まえて影山監督は「記録しないと残らない。何をどう見るべきか、選択してほしい」という言葉で締めくくりました。
最後に奥間さんがトークの中でご紹介した「ライブ船舶マップ」のリンクを貼ります。これにより、沖縄周辺で動く船の様子もみることができます。奥間さんの言葉をお借りすると「これで何かを気づくキッカケにでもなれば」と私も思いました。

ライブ船舶マップ

緊急上映会『デニーが勝った!』『宮古島からのSOS』お申し込みについてはこちらから →
(芋羊甘)

 

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    緊急《2本立て》上映会&トークショー
 『SAVE HENOKO 劇場公開版』『宮古島からのSOS』

◆日 時 2018年11月11日(日)
〈1回目〉10:30~12:20 『SAVE HENOKO』『宮古島からのSOS』上映
       12:20~13:20 スペシャルトークショー
〈2回目〉13:40~15:30 『SAVE HENOKO』『宮古島からのSOS』上映
                  15:30~16:30 スペシャルトークショー
〈3回目〉16:50~18:40『SAVE HENOKO』『宮古島からのSOS』上映
                  18:40~19:40 スペシャルトークショー
前売り券ほぼ完売しましたので、〈3回目〉の追加上映をいたします。
※各回とも定員30人で、①ご予約の方、②前売券お持ちの方、③当日受付の方の順で受付をしてご入場いただきます。
◆会    場 元町映画館2Fイベントルーム
  神戸市中央区元町通4丁目1-12-2F TEL078-366-2636
◆トークゲスト:
      影山あさ子さん(本作共同監督)
      奥間 政則さん(沖縄県大宜味村在住・1級土木施工管理技士)
      清水 早子さん(宮古島ピースアクション実行委員会)

※各回10分前より受付開始、定員(30名)に達し次第受付終了となります。
※ご予約はcivilesocietyforum@gmail.comまでメールをお送りください。
◆料金:一般1,500円/シニア(60歳以上)1,100円/学生(要学生証)1,000円
☆お得な前売券〈1,000円〉を元町映画館にて販売中!※販売は11/10(土)まで

2014年7月に辺野古新基地が着工となってから、文字通り現場に“張り付き”撮影を続け、二人三脚で沖縄の現状をとらえたドキュメンタリー映画をつくり続けている藤本幸久監督と影山あさ子監督。
『SAVE HENOKO』は、土砂投入目前といわれる辺野古新基地建設の歴史と現状—沖縄戦、現在の米軍基地と海兵隊の訓練、翁長知事誕生以降の経過と現場の抵抗、美しい海の中の様子、そしてデニー新知事誕生まで、ドローン撮影を交えて描いた作品です。
そして2018年9月に完成したばかりの『宮古島からのSOS』は、自衛隊ミサイル基地建設が進む宮古島の“今”を描いています。
辺野古以上に伝えられることの少ない宮古・八重山の基地建設問題ですが、辺野古同様、あるいはそれ以上に、島の全土を軍事要塞化してゆく計画が進められています。
切迫した辺野古と宮古の状況を「今」伝えるべく、緊急上映会を開催します。

◆上映作品:
『SAVE HENOKO 劇場公開版』
2018年6月完成・10月改訂/森の映画社/45分(予定)/スタッフ:藤本幸久、影山あさ子、中井信介

辺野古・大浦湾は宝の海だ。国の調査でも絶滅危惧種262種を含む5800種以上の生物が確認され、ジュゴンもやってくる。新基地が作られる米軍キャンプシュワブに隣接する弾薬庫は2つの活断層に挟まれている。
化学物質や放射性物質が漏れ出たなら、ここは死の海になる…。
県民たちは再び立ち上がった。2018年4月【奇跡の一週間】、500人行動の初日には5時間にわたり工事車両を止め続けた。
辺野古の海が閉め切られ、生き物たちの生き埋めが始まる前に、今、見てほしい。
美しい海の姿と人びとの強い思い、政府が隠そうとしている辺野古の真実を。県知事選挙までを入れた劇場公開版。

『宮古島からのSOS』2018年9月完成/森の映画社/60分/監督:藤本幸久、影山あさ子

那覇から300キロ、珊瑚礁の海に浮かぶ宮古島。
集落ごとに御嶽(うたき)と呼ばれる聖地があり、その数は800を超える。
しかし今、ここに造られようとしているのは、陸上自衛隊ミサイル基地だ。
着工から毎日、工事現場の入口で抗議を続ける人びとがいる。原点は、戦争だ。かつての戦争で、多くの島民が犠牲になった。
建設現場の真ん前でメロンを作る仲里さんは「故郷を戦場にはさせない、自分の畑の前から戦争が始まることは許さない」と声を挙げ続ける。
宮古島からのSOS、住民たちの声に耳を傾け、闘い続けている人々にこの映画で出会ってほしい。