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連続シンポジウム「NHKと放送メディアのこれから」第2回
NHKはどうすれば政権から自立できるのか
~放送の独立行政委員会制度を考える~
日時 6月29日(日)14時〜17時
会場 立教大学池袋キャンパス 7号館7102教室(資料代500円)
ネット配信 YouTubeでライブ配信をいたします URL https://youtube.com/live/pAuTaVbFbFM?feature=share
〈パネリスト〉
砂川浩慶氏(立教大学社会学部長・メディア社会学科教授)報告者・兼司会
大﨑雄二氏(法政大学社会学部メディア社会学科教授)報告者
森功氏(ノンフィクション作家)
池田恵理子氏(女たちの戦争と平和人権基金理事長)
テレビは権力に忖度して「本当のことを伝えてしいない」「真実を隠している」という不信感が、これほど視聴者・国民に広がったことはかつてない。特に公共放送NHKは、政権に過度に忖度した報道を繰り返していると見られている。そうした状況は、第一次安倍政権以降、NHKの経営委員が政権によって恣意的に任命され、政権に近い財界出身者が経営委員長や会長に次々と就任することで顕著になった。本来NHKの会長は、12人の委員からなる経営委員会が任命する仕組みになっているが、現在の稲葉延雄会長も指名したのは岸田文雄首相だったと報道されており、経営委員会はその責任を果たしていない。こうした問題を解決するには放送制度を抜本的に見直す必要がある。
日本においては放送行政を政府の一省庁である総務省が管轄している。報道機関であるテレビは、政治権力を監視する役割も期待されているが、日本ではテレビはが政治権力から監視されるという矛盾した状況が存在しているのである。NHKと民放テレビ局が政権から自立し、視聴者・国民の期待に応える放送をするためには、日本においても先進7カ国(G7)のように、放送行政を独立行政委員会に移管する必要がある。
シンポジウムでは大﨑雄二氏(法政大学社会学部教授)がNHK経営委員会の現状と課題について、砂川浩慶(立教大学社会学部教授)が放送の独立行政委員会制度について報告し、森功氏(ノンフィクション作家)と池田恵理子氏(元NHKディレクター)とともにNHKと民放テレビの現状と課題について議論し、テレビが政権から独立した放送を行い、視聴者・国民の信頼を回復するために何が必要かを考える。
〈主催〉立教大学社会学部メディア社会学科・砂川ゼミ/市民とともに歩み自立したNHK会長を求める会
(問い合わせ先)小滝一志090-8056-4161/長井暁090-4050-5019
〈共催〉日本ジャーナリスト会議(JCJ)/NHKとメディアの今を考える会/放送を語る会/市民社会フォーラム/あけび書房
〈パネリスト・プロフィール〉
砂川浩慶氏(立教大学社会学部長・メディア社会学科教授)
研究テーマは、放送を中心とするメディア産業、メディア政策・法制度、ジャーナリズム論、コンテンツ流通など。著書に『安倍官邸とテレビ』『放送法を読みとく』など。
大﨑雄二氏(法政大学社会学部メディア社会学科教授)
1958年福岡県生まれ。1977-83年東京外国語大学中国語学科、中国留学、1983-90年NHK記者(金沢放送局、北京支局、報道局国際部)、1990-92年国際交流基金、1992-95年東京外国語大学大学院地域文化研究科、1995-98年北海道大学言語文化部教官、1998年-法政大学教員。2003年より現職。
森功氏(ノンフィクション作家)
1961年福岡県生まれ。岡山大学文学部卒業後、伊勢新聞社、『週刊新潮』編集部などを経て、2003年に独立。2018年『悪だくみ「加計学園」の悲願を叶えた総理の欺瞞』(文藝春秋)で大宅壮一ノンフィクション大賞を受賞。『同和と銀行』『地面師』『国商・最後フィクサー葛西敬之』(以上講談社)、『総理の影・菅義偉の正体』(小学館)、『魔窟・知られざる「日大帝国」興亡の歴史』(東洋経済)など著書多数。
池田恵理子氏(元NHKディレクター)
NHKディレクターとして家庭・教養班で女性、教育、差別、エイズ、東ティモール、戦争等の番組を制作。1997年以降、「慰安婦」番組が作れなくなってから映像制作集団「ビデオ塾」を立ち上げ、中国の被害者を支援し、「女性国際戦犯法廷」を開催する。「慰安婦」資料館・wam(アクティブ・ミュージアム 女たちと戦争と平和資料館)の創設に携わる。